うろ様 〜うろ さま〜
うろ様と呼ばれるそれは、とある荒野に立つ枯れ木。
不思議なことに、今にも倒れそうで倒れない古木で、どんな嵐が来ても倒れることがなく、小枝や樹皮が欠けた時は、まるでそれを補うように、じんわりと苔生してゆくのだそうです。
それは、その木が神性を帯びたからとも、精霊が棲んでいるからとも言われています。
事実、この木に助けられたという旅人の話は数えきれず、それゆえに、この木が数多の生き物を助けたというたくさんのお伽話も、真実だと言われています。
ここでは、うろ様にまつわる数多くの逸話の中から、いくつかをご紹介することにしましょう。
〜ある旅人の話
〜栗鼠のカーニャ
〜年老いた狐の話