孤島遺跡 〜 キナッシュ 〜
そこは、世界の果て。夜が支配するといわれる孤島『キナッシュ』。
人の住まないその地の住民は、巫女の祖母と蜂の父、犬の長男と小さな三姉妹だけ。
彼らは、人間が孤島に踏み入れると、遺跡そのものである山から舞い降りてきて惑わせるという。
山へと続く道は閉ざされて視ることも叶わず、運良く見つけられたとしても、急な斜面や迷路のような遺跡、遺跡を満たす水の流れでやはり惑わされてしまうだろう。
なぜなら。
彼らは『仙家』である。
山の神を守る僕なのだ。